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ふくおかフィナンシャルグループ(8354)の株価は今後どうなるの?

みんなの銀行の業績が明暗を分けるよ!今後に注目!

株レンジャー
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  • ふくおかフィナンシャルグループ(8354)の株価予想
  • ふくおかフィナンシャルグループ(8354)株の買い時
  • ふくおかフィナンシャルグループ(8354)の株の分析
  • 同業種の銘柄と比較
  • まわりの予想
  • 総合評価
  • 買いを検討してる人へアドバイス

をまとめました。

 

 

ふくおかFG(8354)の株価予想!今後どうなるか?

FFG今後どうなる?

  • ふくおかフィナンシャルグループとは、福岡、熊本、十八親和銀行を傘下とする金融持株会社

ふくおかフィナンシャルグループ(以下、ふくおかFGと呼ぶ)とは、福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行と、関連企業(証券、保険、債務保証など)を傘下とする金融持株会社で、2007年に設立されました。

2019年3月末時点で、地銀の総資産規模で1位となっており、設立以降、預金・貸出金ともに増加し続けています。

>>>ふくおかFG:個人投資家向け説明資料

 

  • 2020年3月末の経常損失は貸倒引当金の見直しと、新型コロナウイルスによる貸倒の予防措置

2020年3月末の経常利益は、約52億5千万円の損失となっています。

主要因は、貸倒引当金の増加(約743億円増)ですが、本来、不良債権の増加に伴って貸倒引当金が増加しますが、ふくおかFGの場合、不良債権の増加ではなく、将来の景気悪化に備えて、判断基準を厳しく見直したようです。

また、新型コロナウイルスの影響により、経営が悪化する可能性がある貸出先に対して、予防措置として貸倒引当金を増加しています。

>>>ふくおかFG:2020年3月期決算短信  

 

  • 国内初の、勘定系システムをクラウド上で管理する銀行を設立

ふくおかFGは2021年5月から、みんなの銀行と言うネット銀行のサービス提供を開始します。

SNSと連携し、顧客の要望に柔軟に対応できる銀行を目指していて、銀行の心臓である勘定系システム(預金勘定元帳、為替、ATMネットワーク等の基幹系システム)を、クラウド上で管理する体制をとっています。

勘定系システムをクラウド上で管理する銀行は、国内初となります。 クラウド上にデータがあるので、顧客の要望を反映させたアプリ開発が容易になるなど、様々なメリットがあります。

銀行業は、変化が求められている業界ですので、変化に強い体制をとれることは今後生き残るうえで重要な要素となります。

>>>ふくおかFG:みんなの銀行  

 

ふくおかFG(8354)株の買い時

買い時

日経平均株価の上昇とともに、じわじわと上昇中

ふくおかFGのチャートは、2020年3月17日に1,223円の最安値を付けてから、じわじわと上昇中です。

これは日経平均株価が、新型コロナウイルスの影響で大暴落したとされる時期とも一致しており、その後の展開も、日経平均株価にほぼ似た動きをしています。

どこまで上昇するのかはわかりませんが、2021年2月9日時点で2,000円の大台を突破しており、今後も上昇傾向であると予想できます。

>>>ふくおかFG:株価情報  

 

経常利益はマイナスだが、貸出金の増収により経常収益は約370億円の増収

2020年3月期の経常利益は、約52億5千万円の損失となっていますが、理由は貸倒引当金を増額(約743億円増)したからです。

また、経常収益を確認すると、前年度対比15.1%増となっており、業績自体が悪化しているわけではないことが分かります。

さらに、経常収益増加の主要因は、貸出金利息の増収となっており、本業で収益を上げられる体質があることを意味します。

業績推移 2019年3月末期 2020年3月末期
経常収益 約2,461億円 約2,831億円
うち、貸出金利息 約1,368億円 約1,552億円
経常費用 約1,720億円 約2,884億円
貸倒引当金 約1,326億円 約2,069億円
経常利益 約740億円 約-52億円

>>>ふくおかFG:2020年3月期決算短信

 

みんなの銀行の運営がどうなるか?

みんなの銀行は、2021年5月にサービス提供開始となりますが、国内初のクラウド上に勘定系システムをのせた銀行になるため、今後、どういった運営がなされるのか注目されています。

経営陣の方針として、ネットに素養のある世代を主要顧客として、SNSと連携し、柔軟なシステム開発を目指していますが、常に顧客ニーズに応えて変化し続けることは簡単なことではないはずです。

どういった運営ができるかで収益は大きく変わりますし、ふくおかFGの主力となり得る銀行であるため、株価への影響も大きくなります。

 

ふくおか(8354)の株の分析【2021年2月現在】

株の分析

配当金はいくら?配当利回り

配当金は高く、配当利回りも良い

株価指標 目安
配当金 85円
配当利回り 4.21%
配当性向 36.72%

FFG配当実績

配当金は徐々に値上がりしている

配当金については、2017年は65円、2018年は75円、2019年と2020年は85円と、徐々に上昇し続けています。

2021年2月10日現在の株価は2,018円で、2000円前後を推移しており、100株(約200,000円)持っていれば8,500円の配当がありますので、かなり高配当ですね。  

 

配当利回りはいいが、購入代金は高め

ふくおかFGは、配当利回り4.21%とかなり高配当ではありますが、ほかの地銀と比べて株価は高い方なので、購入代金がかかります。

投資資金が多い方にはおすすめですが、それほど多くない場合は、一つの株に多くの資金を投じることとなってしまうので、分散投資を検討しているのであれば、おすすめしづらい銘柄ではあります。  

 

配当性向は高く、目標も達成しつつある

ふくおかFGは、第6次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)にて、配当性向は30%から35%まで引き上げることを目標としております。

2019年3月期においては、配当性向は28.3%と、30%にも届いておりませんが、2021年3月期業績予想では、1株当たり当期純利益は231.45円となっており、配当金が85円となるため、配当性向は36.72%となります。

業績予想通りに推移すれば、目標とする35%を達成できることになります。

高配当で配当性向も高い目標を置いているので、配当金目当ての投資家も多いと思われます。

>>>ふくおかFG:2021年3月期第3四半期決算短信

>>>ふくおかFG:配当金

>>>ふくおかFG:第6次中期経営計画  

 

株主優待の内容

株主優待は、金融商品のサービスや手数料キャッシュバックのみ

コース種類 株式優待の内容
定期預金金利上乗せコース 円定期年0.3%上乗せ・外貨定期年1.0%上乗せ
外貨両替コース 外貨両替手数料を50%割引
キャッシュレス決済コース arecore、Debit+、YOKA!Pay、<18>ICキャッシュ&クレジットカードご利用金額の10%相当のmyCoin※上限1万円
投資信託コース 投資信託口座開設で、3千円プレゼント・投資信託購入手数料累計額(税抜)を 全額キャッシュバック※上限5万円
FFG証券コース 証券口座の開設、または他社から上場株式等を移管して3千円をプレゼント・株式売買・投資信託の購入手数料累計額(税抜)を全額キャッシュバック※上限5万円

>>>ふくおかFG:株主優待情報

株主優待は、200株以上保有で、金融商品のサービス

ふくおかFGの株主優待は、200株以上2,000株未満の保有で優待券1枚、2,000株以上保有で2枚もらえます。

1枚につき、コースを1つ選べる仕組みとなっています。

ただ、金融商品のサービスのみになるので、ふくおかFG傘下の地方銀行や証券会社と取引のあるかたでないとメリットがありません。

 

みんなの銀行で使える株主優待がでるかも

みんなの銀行はネット銀行なので、全国どこでも使えるサービスとなります。

今後、みんなの銀行で使える株主優待が出てくる可能性があります。

どういった株主優待が出てくるのかが楽しみですね。  

 

株価指標

PER、PBRともに割安だが、購入代金は高め

株価指数 目安
PER 8.71倍(2021年3月期予想値で計算)
PBR 0.45倍
ROE 5.1%
自己資本比率 3.3%

PERは割安

PERの目安は15倍と言われており、ふくおかFGの場合は8.71倍と、かなり割安といえます。

2021年2月10日現在の株価は2,018円で、過去の株価推移から見ても割安と判断できます。

>>>ふくおかFG:株価情報  

 

PBRも割安

PBRの目安は1倍と言われていて、1倍以下であれば、純資産より株価が安くなっていることになります。

ふくおかFGのPBRは0.45倍なので、PBRで見てもふくおかFGの株価は割安と判断できます。  

 

ROEは低いが、同業種では高い方

銀行業は資本過剰な事が多く、ROEは低くなる場合が多いですが、ふくおか銀行は同業種では高い方です。

また、経済メディアを運営している株式会社strainerの情報では、2020年の銀行業ROEランキングで、ふくおかFGは13.57%で1位となっています。

>>>strainer:2020年 銀行業 ROEランキング  

 

同業種の銘柄と比較

  • めぶきフィナンシャルグループ

同業他社 比較

北関東にある、足利銀行と常陽銀行を傘下にした金融グループで、ふくおかFGに次いで経営規模の大きな金融グループになります。

業態も経営規模も似ていますが、株価は全く違っており、めぶきフィナンシャルグループ(以下、めぶきFGと呼ぶ)は200円前後とかなり安く、配当金は11円となっています。 配当利回りで見ると5.5%となるため、ふくおかFGよりも良いことになります。

財務・株価情報 ふくおかFG めぶきFG
総資産 約27兆円 約22兆円
貸出金 約16兆円 約11兆円
貯金量 約18兆円 約15兆円
株価(2021年2月10日時点) 2,018円 216円
配当金 85円 11円
配当利回り 4.21% 5.5%

業績も悪くなく、2018年3月期決算から増減を繰り返しながら安定した収益を上げています。

めぶきFG当期純利益推移

>>>めぶきFG:業績・財務情報  

 

  • 三菱UFJフィナンシャルグループ

こちらは銀行や証券、リースなど国内最大の総合金融グループです。

経営規模は全く違いますが、三菱UFJフィナンシャルグループ(以下、三菱UFJFGと呼ぶ)の株価は500円前後であり、ふくおかFGと比べるとかなり安いです。さらに配当金は25円で、配当利回りを計算すると4.83%になります。

購入代金で見ても配当利回りで見ても、ふくおかFGより良いことになります。

業績判断がつけば買えるかもしれませんが、経常利益を見てみると、2015年3月期決算から徐々に減収し始めており、2019年3月期決算では前期比40%減となっています。

原因として新型コロナウイルスの影響による貸倒引当金の増加がありますが、年々減収傾向にあるということは、単純にそれだけではなさそうです。

財務・株価情報 ふくおかFG 三菱UFJFG
総資産 約27兆円 約351兆円
貸出金 約16兆円 約106兆円
貯金量 約18兆円 約205兆円
株価(2021年2月10日時点) 2,018円 517.3円
配当金 85円 25円
配当利回り 4.21% 4.83%

三菱UFJ当期純利益推移

>>>三菱UFJFG:2020年度第3四半期決算ハイライト  

 

ふくおかFG(8354)株のまわりの予想

周りの予想

買い予想の声

単元未満株で1株購入された方の声

投資資金が多くない場合は、単元株以下で購入できるネオモバ等を使うのも良いかと思います。  

ふくおかFGのプラス材料をツイート

地域経済への貢献も、忘れずに行っていることをツイートしています。

こういった声もプラス材料になり得ますので、見落とさずに探っていきましょう。  

 

売り予想の声

2,000円の節目を越えられないと予想する声も

2,000円はキリがいい数字のため、心理的にも節目となっている可能性はあります。

一旦下落する可能性を考えているかたもいらっしゃいますね。  

 

ふくおかFG(8354)の総合評価

総合評価

高配当だが、同業種と比べ割高。他の銘柄にも注視すべき

  通信簿
業績
配当金目当て
優待目当て
割安
同業種との比較
将来性

業績について

2020年3月期決算の業績実態は不透明

2020年3月期決算は、貸倒引当金の増額(約743億円増)によって赤字決算となるところでしたが、貸出金利息の増収と、十八銀行との経営統合によって生じた一時的な収益(負ののれん発生益、約1,174億円)の二つの要因によって黒字になっています。

イレギュラーなケースが重なっているため、業績の実態をつかみづらい決算となっていますが、本業の貸出金が増収になっているので、来期にも期待が持てます。

2021年5月には、みんなの銀行のサービス提供が開始されるため、その後の業績が気になりますね。  

 

配当金目当ての投資

配当金はいいが、購入代金が高め

地方銀行は高配当が多い業種ですが、ふくおかFGは高配当ではあるものの、株価が高いので購入代金が高くなってしまいます。

割安な時に買えばいいものの、現時点で高い株価になっているので、購入してしまうと、投資資金が少ない場合、資金のほとんどが同一銘柄に偏ってしまうなど、分散投資しづらい銘柄になっています。  

 

優待目当ての投資

金融サービスのみのため、あまりおすすめしない

優待は、金融商品のサービスや手数料キャッシュバックしかないため、ふくおかFG傘下の会社と取引があるかたしかメリットがありません。

今後、みんなの銀行に関係した優待が出れば変わってくるかもしれません。  

 

割安かどうか

過去のチャート、PER、PBRすべてで割安ではあるものの、同業他社より株価が高い

過去の株価推移をみても、PER、PBRすべてにおいて割安ではありますが、同業他社の方が株価が安いため、割安と判断して買うなら他の銘柄でもいいかもしれません。

業績は同業他社とそれほど変わらないので、将来性を見て買い判断するのであれば問題ないでしょう。  

 

同業種との比較

配当利回りがいい方を買うべき

配当利回りは、ふくおかFGが4.21%、めぶきFGが5.5%、三菱UFJFGが4.83%となっており、配当利回りは、めぶきFGや三菱UFJFGの方がいいので、短期収益のみで比較検討するのであれば、配当利回りがいい方を買うべきでしょう。

ただ、将来性を見据えた長期保有目的であれば、ふくおかFGも検討する余地はありそうです。

単元未満株を購入して、分散投資するのも悪くないでしょう。  

  配当利回り
ふくおかFG 4.21%
めぶきFG 5.5%
三菱UFJFG 4.83%

 

将来性はあるか

将来性は大いにある

地方銀行全体が、人口減少やネット銀行の参入によってシェアを削られていくなかで、新たな在り方を模索しなければ、生き残れない業界だといわれています。

地銀初のネット銀行を設立し、国内初のクラウド上の勘定系システムの導入など、先陣を切って新たな銀行を切り開いているふくおかFGは、将来性としては大いにあると思われます。  

 

買いを検討してる人へアドバイス

買いを検討している人へアドバイス

みんなの銀行を業績判断をしながら検討してみよう

今後、地銀全体は先細りになっていくので、同業他社も軒並み減収傾向であることは間違いないでしょう。

みんなの銀行に対する投資家の反応を見ながら、プラス材料が出たところで買うのがいいかと思います。  

 

まとめ

  • ふくおかFG(8354)の株価予想としては、逆風の中で新たな銀行を設立
  • ふくおかFG(8354)株の買い時は、みんなの銀行の将来性を判断
  • ふくおかFG(8354)の株の分析は、配当利回りがいいが、購入代金が高い
  • 同業種の銘柄より割高なため、利回りを重視して他銘柄と比較すべき
  • 単元未満株で購入するのもあり!2,000円の節目を越えられるか?
  • 長期保有を目的として買いのタイミングを図るべし
  • みんなの銀行への投資家の反応をみて、株価が上げ始めてから買うべし