セブン銀行ATM

セブン銀行(8410)の株価は今後どうなるか
株価を大きく伸ばすには、事業の多角化が成長のカギだよ!
株レンジャー
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  • セブン銀行(8410)の株価予想
  • セブン銀行(8410)株の買い時
  • セブン銀行(8410)の株の分析
  • 同業種の銘柄と比較
  • まわりの予想
  • 総合評価
  • 買いを検討してる人へアドバイス

をまとめました。

 

 

セブン銀行(8410)の株価予想!今後どうなるか?

長期的には過去5年間右肩下がりの傾向

右肩下がり

セブン銀行(8410)はATMサービスを軸に、従来の銀行とは異なるユニークなビジネスモデルで収益を得ている企業です。

主な収入源は提携金融機関からの手数料であり、利息を収入源とする従来の銀行とは一線を画した特殊な収益構造をしています。事業はほかにも決済口座、海外向けなどがありますがATM事業は売り上げの90%を占めています。

株価は、2015年に最高値を記録しました。インバウンド市場が拡大して海外発行カード利用件数が過去最高になったためです。以降も様々な新サービスを提供しましたが、株価は右肩下がりとなっています。

2020年はコロナショックでATM利用数が減少したことが影響して、第二四半期は減収減益となっています。

>>>2021年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)

 

200円を割ってしまう可能性もあり

2010年~11年にかけては株価が200円を割って低迷していました

このまま右肩下がりの状況が続けば同じように株価が200円を割ってしまう可能性もないとは言い切れません。

 

今後の株価は横ばいか

右肩下がりの株価の流れを変えるためには、事業領域の拡大がカギとなると言えます。 変化(社会課題の顕在化)を機会と捉え、事業領域の拡大を行うことを重点目標としています。

具体的には、

  • 居住外国人向け与信等のサービス提供
  • オンライン本人確認
  • 不正検知等のサービス提供

をに取り組むこととしています。

>>>2021年3月期第2四半期決算説明資料

これらが軌道に乗り成長性を感じることができるようになれば、少なくとも株価は横ばいになっていくのではないでしょうか。

 

セブン銀行(8410)株の買い時

短期保有目的であれば200円台前半が買い時

200円台前半が買い時

現在長期的には右肩下がりに株価が推移しているため、長期保有はお勧めできない状況です。

短期的には、様々なサービスを次々と提供しており株価上昇の材料はないとは言えません。コロナショック前の300円台までは戻るとも考えられるので、200円台前半であれば買い時と言えるのではないでしょうか。

 

TOBを見込んで仕込む

昨今様々な企業がTOBを行っています。TOBが行われれば株価が上昇することは確実です。

例えば、

  • ニトリHD(9834)にTOBされた島忠(8184)は、株価が最終的に約2倍に
  • NTT(9432)がNTTドコモ(9437)をTOBした際の価格には、40.5%のプレミアムを乗せ

セブン銀行(8410)も、セブン&アイHD(3382)によるTOBの可能性がないとは言い切れません。TOBを見込んで数百株仕込んでおくというのも一つの投資方法でしょう。

 

セブン銀行(8410)の株の分析【2020年11月6日現在】

配当金はいくら?配当利回り

配当利回りが高く、コロナ禍でも配当据え置き

配当利回りが高い

株価指標 目安
配当金 11円
配当利回り 4.8%
配当性向 56%

セブン銀行(8410)は配当利回りが高いことで注目されています。配当はこれまで右肩上がりです。 現金による継続的な安定配当を実現、配当性向は年間40%以上を最低目標と発表しており、目標を下回ったことはありません。

株主としてはセブンイレブン・ジャパンが4割を占めています。セブン銀行からの配当はセブンイレブン・ジャパンにとって重要な収入源となっているはずですので、今後も配当金が安定して支払われることが予想されます。

>>>配当・株主還元方針

 

株主優待の内容

株主優待はない

株主優待はありません。今後も株主優待狙いの投資は期待できなそうです。

 

株価指標

財務状況は悪くなく、期待値は高い

株価指数 目安
PER 11倍
PBR 1.12倍
ROE 9.5%
自己資本比率 20.4%
  • PBRがやや割高だが期待値が高いとも言える

PBRは1倍を超えており割高ではあります。ですが良い意味でとらえれば将来性が高く評価されており期待値が高いとも言えます。

 

  • 自己資本比率は業界内では高水準で経営状況には問題なし

銀行の自己資本比率は、4~8%が基準となっています。

例えば

  • ゆうちょ銀行は4.3%
  • 新生銀行は8.9%

比較すると、セブン銀行(8410)の自己資本比率はずば抜けて高いです。特殊な収益構造であることがよくわかります。

借金もなく、経営状態は悪くないと言えるでしょう。

 

同業種の銘柄と比較

ライバルはいるものの収益構造は異なる

ライバルはいるものの

セブン銀行(8410)と同じように店舗にATMを設置して手数料で収入を得ているサービスとして、

  • イオン銀行
  • ローソン銀行

があげられます。とはいえ、手数料を売上の大半が占めているセブン銀行(8410)とは、収益構造が異なります

イオン銀行について

イオンフィナンシャルサービス(8570)の連結子会社であるイオン銀行・イオンクレジットサービスがATM事業を行っています。

セブン銀行とは異なり、投資信託や住宅ローン、クレジットカード事業などの金融事業も行っています。そのため手数料だけでなく利息や運用による金融事業ならではの収益を得ています。

ローソン銀行について

ローソン(2651)の子会社です。こちらもクレジットカードなどセブン銀行が取り扱わない業務を行っています。セブン銀行(8410)に17年遅れて参入した分ATM台数も利用者数もまだまだ追いつかれていない状態です。

いずれの企業も、ATMを起点とした今後のサービス展開の仕方に注目です。

 

セブン銀行(8410)株のまわりの予想

買い予想の声

  • 下降予想も配当とTOBを見込んで買い

TOBを見込んで

 

高配当株であること、TOBの可能性があることを考慮して買いを選んでいます。

株価が下落傾向であっても、配当とTOBで十分利益をとれると考えているのですね。

 

売り予想の声

  • 260円以上が売却水準

 

やはり右肩下がりであることが懸念点ではありながら、長期的には260円まで上がると見込んでいるようです。仕込んでおき、260円以上で売りの予定です。

 

セブン銀行(8410)の総合評価

株価の右肩下がりを食い止めるには多角化への挑戦が必須

多角化への挑戦

  通信簿
業績
配当金目当て
優待目当て ×
割安
同業種との比較
将来性

業績について

  • コロナショックにより減収も事業多角化に向け好調

新型コロナウィルスの影響でATM事業は減収となりました。中間期の

  • ATM1日1台当たり平均利用件数は2019年9月比3.2%減
  • ATM総利用件数は同3.3%減

となり厳しい状況です。

一方、決済口座事業については順調に伸びており、2020年9月末現在、

  • 個人預金口座数は2019年9月末比8.0%増
  • 個人向け預金残高は2019年9月末12.3%増

 

配当金目当ての投資

  • 配当目当ての投資におすすめ

単元株の購入は3万円前後とかなり手が出しやすい価格のためおすすめです。安定的に配当金が出されているうえ、配当利回りも高い水準が保たれています。

 

優待目当ての投資

  • 優待はない

株主優待はありません。今後も株主優待狙いの投資は期待できなそうです。

 

割安かどうか

  • PBRは割高

PBRは1倍を上回っておりやや割高と判断できます。しかし将来性が高く判断されているため1倍を上回っているとも考えられます。買い判断をする投資家もいるでしょう。

 

同業種との比較

  • ライバルとは異なる収益構造で、同業種のサポーターとして活躍

金融業の主な収入源は利息や運用によるものです。セブン銀行(8410)は、金融業でありながら異なった収益構造で利益を上げています。金融業を顧客とすることで手数料を得るという収益構造を作り上げてきたので、ライバルはほとんどいないともいうことができます。

また、セブン銀行(8410)はキャッシュレス事業者に対し、現金を使ったサービスを展開することでパートナーとして、キャッシュレスサービスのサポートを行っています。たとえば、スマホ決済サービスや電子マネーにセブン銀行ATMから現金でチャージすることができるサービスです。

このように、弱みをカバーしてATMとしての機能を生かし、様々なサービスを生み出すことができるところが強みの企業だと言えます。

 

将来性はあるか

  • ATM事業以外の多角化がポイント

収益の大部分を占めるATM事業ですが、キャッシュレス化の流れを受けて平均利用件数は減少しているようです。このままATM事業に頼った収益構造では減収減益は確実です。収入の柱となる新たな事業による多角化が必要です。

そんな中、2021年1月8日より「セブン銀行 アクセラレーター 2021」というプログラムが始まりました。スタートアップ企業等とともに、新規事業で共創を目指すプログラムです。

このプログラムは過去3回実施されており、ATM等のリソースを使った社会課題 解決型のサービスを共創してきています。新たな事業を生み出し、時代の流れに合った新たな事業が発足することが期待されます。

>>>ニュースリリース「セブン銀行 アクセラレーター 2021」開始!

 

買いを検討してる人へアドバイス

  • 配当狙いという理由だけでも買っていい銘柄

配当狙いという理由だけでも買っていい

コロナ禍でも配当の金額は下がりませんでした。単元株を購入するための費用は高くなく、初心者でも手が出しやすいです。

そのため配当利回りが十分高い水準となっています。配当金狙いという理由だけでも、十分な買いの理由になります。

ただ、長期的に見て価格が右肩下がりであるところが懸念材料ではあります。新たな取り組みを積極的に行っているようですので、今後の成長に期待できると判断した場合は購入してみてもよいのではないでしょうか。

 

まとめ

  • セブン銀行(8410)の株価予想は事業領域の拡大が成功すれば横ばいへ
  • 買い時は200円台で、短期保有またはTOBを狙う
  • 高い配当利回りが特徴で今後の成長期待値が高い
  • ライバルはいるが収益構造が異なるためサービス展開の仕方に注目
  • 投資家は右肩下がりになると見込むもTOB狙いで買い気配
  • 株価の下降に歯止めをかけるには事業多角化が必須
  • 初心者でも手を出しやすい低価格の高配当銘柄